オーバープロネーションを防げ!ノバブラストからゲルカヤノへ【6歩目】

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前回の5歩目で「イージーペースの原因はノバブラストの強烈な推進力にある」という仮説にたどり着いた。

公式サイトに躍る「トランポリンのような走り心地」という言葉通り、確かに軽くて跳ねて最高に気持ちいい。……だが、今の私の「ミトコンドリア育成修行」には刺激が強すぎた。

一緒に走ってまだ3回。手首のガーミンから警告バイブを受け続ける日々に別れを告げ、膝を救う「新たな相棒」を探す旅に出ることにした。


膝の痛みの正体?「オーバープロネーション」

さて、新たなシューズをどうするか。

そもそもなぜ、こうも簡単に膝が痛むのか。藁にもすがる思いでネットの海を徘徊していたところ、ランナーを悩ませるある致命的な現象の名前に行き着いた。

その名も、「オーバープロネーション」である。なんか強そうな横文字きたね。日本語だと「過度な回内」らしい。横文字のままがかっこいいね。

オーバープロネーションとは?

着地した瞬間に、足首が内側にぐにゃりと大きく倒れ込んでしまう現象のこと。人間の足には元々、着地の衝撃を逃すために内側に少し傾く仕組み(プロネーション)があるのだが、これが過剰に起こると、足首から上のスネや膝までが内側に強くねじれてしまう。その結果、膝の関節や腱に過大な負担がかかり、痛みを引き起こす原因になるらしい。

まさにこれだ。私の膝の痛みは、この「内側への倒れ込み」によって引き起こされていた可能性が極めて高い。


膝を救うシューズの条件

オーバープロネーションを防ぎ、私の貧弱な膝を守るためには、ノバブラストのような「跳ねるシューズ」ではなく、「足を支えてくれるシューズ」が必要だった。

調べて分かった、足首の倒れ込みを防ぐためにシューズに求められる機能はこれらだ。

  • 内側のサポート構造(ミッドソール高硬度化)
    土踏まずの下から内側側面にかけてサポートし、足首が内側に倒れ込む動きを物理的にブロックできること。
  • 広い接地面積(ワイドなソール)靴底が横に広くなると、着地したときのグラつきを抑え安定感をもたらしてくれること。
  • 強固なヒールカウンターかかと・足首を包み込むホールド感が高く、着地した瞬間に足元のブレを根元から固定してくれること。

つまり、今の私に必要なのは「スピードや推進力」ではなく、怪我をせずにひたすらジョグを続けるための「徹底的な安定性とサポート力」だったのだ。


圧倒的な安定性「ゲルカヤノ」がこの条件を満たす

そして、この過酷な3つの条件をすべて、完璧な形でクリアしていたのが他ならぬゲルカヤノ(GEL-Kayano)だった。その特徴はまさに私の求めていたものそのものだ。

  • 必要な瞬間だけ支える「4D GUIDANCE SYSTEM」単に硬いパーツでガチガチに固めるのではなく、疲れてきて足首が内側に倒れ込みそうになった「その瞬間だけ」流動的に土踏まずの下から押し戻し、正しい位置へガイドしてくれる革新的な適応型サポート。
  • グラつきを許さない「圧倒的なワイドソール」ソールの底面が非常に広く設計されており、ノバブラストの細身な接地感とは対照的に、地面に吸い付くような抜群の安定感で横ブレを根底から抑え込んでくれる。
  • ブレの根元を固定する「高剛性ヒールカウンター」 樹脂製の強固なカウンターパーツが内蔵されており、着地時の最初の一歩でかかとが左右に逃げるのを物理的にシャットアウト。足首全体のホールド感を極限まで高めてくれる。

遠回りをして、最初の「直感」に帰る

実はこのゲルカヤノ、一番最初に自分で調べて「これ良さそうだな」と目を付けていたモデルだったのだ。

しかしその後、エリートランナーの同僚(餅屋)の指導を受けて「そんなに跳ねて楽しいのなら……」とノバブラストに浮気をしてしまった。(詳細は2歩目参照)

今思えば、ノバブラストを履いて走っている間も、どこか心の奥底に「本当にこれで良かったのだろうか」という小さな引っかかりがずっと残っていたような気がする。

じゃじゃ馬と過ごした、ほろ苦い日々を経て、私は確信した。今の私にマッチするのは、「ガンガンリードしてくれる強引タイプ」ではなく、「優しく守ってくれる包容力タイプ」なのだ、と。

ちょっと火遊びをして遠回りをしたが、ようやく本当の相棒が決まった。


初恋相手(ゲルカヤノ)との対面

これも2歩目で触れたが、ノバブラストを購入したお店はゆるゆるの返品・交換ポリシーを持つ「Fleet Feet」である。

3回走ったノバブラストを持参し、ゲルカヤノに交換したい旨をスタッフさんに告げた。箱に入れていったのに、中身の状態もほとんど確認しなかったところを見ると、この手のやり取りに相当慣れているのだろう。

そしてショップの棚で再会を果たしたゲルカヤノは、まるで「ほら、あなたが来ることは分かっていたわ」と言わんばかりの圧倒的な余裕をたたえて私を待っていた。

さっそく試し履きをしてみた。
ソールの幅広さは一目瞭然、さらに靴の中で足裏がインソールと密着し、ソールの柔らかさと上質なクッション性をダイレクトに感じ取ることができる。そしてノバブラストに比べて分厚いかかと周りは、締まりとぷにぷに感を兼ね備えた包容力たっぷりのホールド感だ。

まさにあのとき調べた「膝を救う3つの条件」が、すべてこの一足に詰まっていた。それを足で実感した。

「これは超安定感のあるシューズよ」と日に焼けた足の速そうなスタッフさんも太鼓判を押してくれた。

店内のトレッドミル(今回は使用者がいた)で試しに走ってみたい衝動に駆られたが、私の初心者フォームを他の人に見られたら恥ずかしいのでやめておいた。

そしてお会計。ノバブラストとの差額分のみを支払い、ついに初恋の相手と結ばれることとなった。

次回、新たな相棒ゲルカヤノと、ついに心拍ゾーン2の平穏は訪れるのか?。

(今度は本当に、痛くなりませんように……!)

Gel-Kayano

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